早漏の原因は3種類

「射精に至る時間が著しく短い」と言う状態を「早漏（そうろう）」といいます。

マスターベーションでもセックスでも射精までの時間が短く、特にパートナーを伴うセックスでは「相手が満足する前に射精してしまう」「射精の我慢ができず、女性が不満を漏らす」などで悩む人も多くいます。

早漏は原因があり、機能面が敏感であるために起こるケースが多く見受けられます。

亀頭が皮で覆われている包茎であるために、刺激に対して過敏な亀頭によって射精がコントロールできないケースもあります。

ここでは、男性だけでなく女性側も深く悩む早漏について解説します。

原因と対策・対処法についてお伝えしますので、早漏で悩む人はぜひお役立てください。

敏感性早漏

早漏には3つのタイプがあります。

もっとも多い早漏として、「敏感性早漏（びんかんせいそうろう）」が挙げられます。

文字通り、ペニスが敏感であるために射精が早い状態をいいます。

亀頭のカリ首が感じやすい、亀頭の裏すじ付近（小帯側：しょうたいがわ）が敏感、サオ（陰茎全体）が刺激に耐えられない、など感じやすい部位は個人差があります。

早漏で悩む人は亀頭のカリ首や裏すじが敏感であるケースが多い傾向にあり、本当に敏感な人は少し触れただけでも数十秒で射精してしまいます。

衰弱性早漏

男性ホルモン（テストステロン）の低下によって、射精をコントロールする筋力が低下・衰弱します。

射精をコントロールしにくくなるため踏ん張ることができず、快感が高まるとやがて射精してしまいます。

男性ホルモンが低下する３０代後半あたりから出る症状で、「加齢性早漏」ともいえます。

心因性早漏

過去に我慢できず射精してしまったことがトラウマとなり、早漏を繰り返すことを「心因性早漏」といいます。

上記のようなことを考えてしまうことで、早漏が常態化するようになります。

パートナーを伴ったセックスが億劫になるケース、深く悩んでED気味になるケースも見られます。

早漏の原因には包茎も関係している

早漏の原因として一番に挙げられるのは、亀頭が包皮に包まれた「包茎」の状態です。

亀頭は性感が集まった、高性能なレーダー密集地帯です。

包茎と早漏の関係性について、解説します。

敏感性早漏の原因の1つは包茎である

セックスやマスターベーション（オナニー）は、亀頭や陰茎を刺激する行為です。

敏感な箇所を自ら触れる、または相手に触れられて過剰に感じると、射精が我慢できないケースがあります。

といった点から、感覚が正常な人に比べて刺激が強く、結果的に短時間で射精してしまいます。

包茎は早漏の最大の原因、と言われる理由がこの点にあります。

包茎が原因で性的刺激に弱くなり早漏に

包茎の人、包茎ではない人を比較すると、いかに包茎が「射精を我慢できない状態」であるかが明白です。

そもそも亀頭は敏感な粘膜で覆われており、刺激に弱い部分です。

• 包茎ではないペニスは、日常生活で亀頭と下着が自然にこすれているため亀頭全体が刺激に強く、性交時の射精コントロールがしやすい状態です。

• 包茎のペニスは、いつも亀頭が包皮で覆われて保護されている状態のため刺激に弱く、性交時の亀頭への強い刺激によって早漏になりやすいと言えます。

セックスやマスターベーションで包皮が大きく上下するため、包茎ではないペニスと比べると刺激が強くなり、早い射精を誘発します。

亀頭と同様に感覚の温床である裏すじ付近（小帯部分）が日常的に皮で守られている場合も、勃起時にその箇所が露出することで刺激に耐えられず、早漏を招くことがあります。

早漏は何故治療する必要があるのか

男性はなぜ、早漏であることを悩むのでしょうか？

射精が早い状態であれば短時間にコトを済ませることができ、効率的とも考えられるはずなのに、多くの人が早漏であることにコンプレックスを抱いています。

女性が望む挿入時間を満たす事ができない

最近は「早漏の相談」にご夫婦やカップルで来られることも多く、女性側も積極的に「早漏のパートナーを持つ悩み」をお話しされることもあります。

女性は前戯から始まって徐々に快感が高まり、膣への挿入で満足感を得ます。

男性は短時間の射精で性欲を満たせますが、女性側はある程度の時間が必要です。

男性側が早漏であることが分かると女性はセックスに期待ができなくなり、「満足できない行為」「かえってストレスとなる行為」となります。

女性は膣への挿入で満たされる部分が多く、時間が長すぎるのは苦痛となるようですが、だんだんと快感が高まってきたときに男性側が果ててしまうと、不満に思うのは仕方がないと言えます。

早々に射精して満足している男性を見ると、「非常に腹が立つ」という女性もおられます。

いわゆる「性の不一致」と呼ばれ、男女間が分かれる要因にもなります。

男性としての自信の低下に繋がる

男性が自分とのセックスで女性を満足させたい、と思うのは「オス」としての本能と言えるでしょう。

早漏が原因でパートナーが自分とのセックスに満足できていない、楽しめていない、というのは、男性にとって「屈辱」とも言えるかもしれません。

「オス」として女性を満足させられない自分に自信をなくし、セックスを遠ざけ、ＥＤ気味になるケースも多くあります。

早漏が離婚の原因となる事も

前述した通り、早漏が原因で男性が自分に自信をなくし、セックスを拒むケースもあります。

早漏によってセックスを遠ざけ、やがてセックスレスとなり離婚する、交際を解消するという夫婦、カップルも少なくありません。

男女間にとって「セックスをお互いにとって適度な時間で楽しむ」ことは大切と言え、その点で早漏は厄介な問題となります。

早漏の治療方法

ここまで様々な早漏の要因について解説しましたが、その解消法はあるのでしょうか？

機能面や気持ちの面で早漏を招いている場合、どのような改善方法があるか考えましょう。

敏感性早漏の改善方法

敏感性早漏の最大の原因は、「亀頭のカリ首や裏すじ、陰茎が敏感であること」が挙げられます。

早漏は主に包茎の人に見られる症状で、包茎手術によって常に亀頭を露出すると改善するケースが多く見られます。

亀頭は敏感な粘膜のため、常に外に触れて乾いた状態になると、刺激に耐えやすくなります。

内ばんと呼ばれる、亀頭直下に集まる余った薄いピンクの皮も敏感な箇所です。

この部分を包茎手術によって除去すると、感覚をコントロールしやすくなります。

なお手術によって刺激に慣れたとしても、性感がなくなることはありませんのでご安心ください。

なお亀頭のカリ首が敏感である場合は、カリ首全周に注射剤を注入し、硬くする方法も早漏防止に効果的です（亀頭増大、亀頭強化）。

カリ首を硬くすることで「かかとのように外の刺激に負けない組織」に変え、射精の時間をコントロールしやすくします。

裏すじと呼ばれる小さなリボン、「小帯（しょうたい）」が敏感な場合はこの箇所を取り除く手術によって、早漏を防止する方法もあります（小帯除去、小帯切除）。

衰弱性早漏の改善方法

男性ホルモンの低下が要因の可能性もあるため、衰弱性早漏は男性ホルモンを補充する療法も効果的です。

心因性早漏の改善方法

心因性早漏の場合、副交感神経を優位にする、つまりリラックスしてセックスに臨むことが大切になります。

「プリリジー」という交感神経を鎮める内服薬があり、服用するとリラックスすることができるため射精時間を延長させる効果があります。

セックス時の射精時間をコントロールできるようになることで、自信が回復し心因性早漏が解消されることもあります。

敏感性早漏と同様に、包茎手術、小帯切除、亀頭強化注射なども効果的名方法です。

ED治療薬の使用も効果的

衰弱性早漏の改善方法でも述べましたが、勃起しても不十分な硬さにならない、硬さを維持できないことで射精がコントロールできないことがあります。

この場合、以下の薬などによって勃起を回復させる方法も効果的です。

ＥＤ薬の処方は医師の判断が必要となるため、インターネットサイトなどで購入せず、クリニックと受診し処方を受けるようにしましょう。

まとめ：包茎が原因の早漏の方はネオ形成外科へ

早漏は多くの場合、「皮が多いこと」が原因であると考えます。

前述しましたが、包茎手術、小帯切除、亀頭強化注射は早漏防止治療として大変有効で、高い効果を上げています。

あまり深刻に考えると、ＥＤを引き起こすこともあります。

深く悩む前に、私たち専門医にご相談ください。

患者様に寄り添って悩みを伺い、安全で効果的な方法をご提案します。