女性との性行為やマスターベーションなどで、射精が我慢できずコントロールできない状態を早漏(そうろう)といいます。
早漏の原因は、ペニスそのものが敏感である機能面によるもの、心因性によるもの、男性ホルモンの低下によるもの、などが原因に挙げられます。
「自分は早漏?」と悩んでいる人も少なくありませんが、そもそも早漏には基準の(定義)があるのでしょうか?
基準(定義)が分かれば、あいまいに悩んでいる人も「悩まなくていいのか」「対策したほうがいいのか」と悶々とすることもなくなると思います。
今回は早漏の定義、問題点、改善方法について解説します。
早漏の基準(定義)とは
早漏にルール的な基準(定義)があると、「なんとなく自分は早漏?」と悩むこともなく、自己判断がしやすいですね。
逆に、「自分は性行為で女性を時間的に満足させている」と思っていても、実は定義的には「早漏」であるかもしれません。
定義を見ると、自信を持っていたのに一人よがりだった、ということもあるかもしれません。
早漏の医学的な定義(医師が治療の対象とする早漏の症状)には諸説ありましたが、2007年10月より国際性医学会議 (ISSM)が主導し客観的な事実や根拠にもとづいた、基準(定義)が検討されました。
第103回米国泌尿器科学会(AUA)の2008年の年次総会で発表された定義が、早漏を判断する基準となっています。
まずは、「早漏とは何か?」を知ることからはじめましょう。
射精までの時間が1分以内
もっとも気になるのは、「早漏と定義される時間」だと思います。
国際性医学学会は、「射精がいつも腟内挿入前、または挿入1分以内に起きる」としています。
早漏の定義には、挿入した膣への刺激で射精に至るケースと、挿入前に射精に至ってしまうケースが挙げられています。
膣内挿入前に射精に至るケースも少なくなく、さほど刺激がなくても興奮状態で射精してしまいます。
我慢しようにもコントロールが効かず射精してしまうなど、自分ではどうにもできないもどかしさ、苦しみを持つ人も多くおられます。
なおクリニックへ相談に来られる人の射精までの時間は、1分以内の人よりもむしろ3分から5分未満の人が多いことが特徴です。
定義されている「1分」ではなくても悩むのはなぜか?
やはり性行為のパートナーとなる女性が、「時間的に満足できているかどうか」ということになると考えます。
相手の満足が低いことを自覚し、「もっと長持ちさせたい」とお考えの人が多いことが分かります。
射精のコントロールが出来ない
早漏とは、「射精を我慢しようとしてもコントロールが効かず、そのまま出てしまう」という状態です。
「蛇口を止めるイメージ」で出てくる精液をせきストップさせようとしても、そのまま尿道口から漏れ出てしまいます。
- ブレーキがかけられない
- 精液が暴走してしまう
上記の状態で、自分ではどうすることもできないため、悩む人は多くおられます。
射精が早い事に精神的な悩みや苦痛を感じている
早漏は男性にとって深い悩みとなり、さまざまな弊害もたらします。
自信をなくしストレスが生じることで、以下のような点で悩む人がおられます。
- 性行為そのものを苦痛に感じる。
- 性行為を拒否する、遠ざけるようになる。
- レスに伴う欲求不満。
- パートナーとの不和によるストレス。
自信がなくなることで仕事、学業、日常生活に影響が出ることもあります。
「たかが早漏」ではなく、男性にとって「性の自信喪失」は非常に重く深い悩みになることを知ることが大事です。
早漏である事の問題点
早漏であることは、どのような問題をもたらすのでしょうか?
男性自身だけでなく、パートナーとなる女性側にも影響するのか、を考えましょう。
性行為の満足度の低下
女性が性行為に求めるものは、挿入の時間だけではありません。
前戯を大事に考える女性も多く、統計によると「前戯で性行為の50%が決まる」と考える女性も多くいます。
では残りの50%は?というと、やはり膣への挿入によって刺激される時間ということになります。
前戯によって気持ちと感度が高まり、さあお楽しみの挿入!
となっているにもかかわらず、早々に終わってしまっては満足度が「50%」で終わってしまうことになります。
女性が望む挿入時間を満たせない
女性側は挿入されてすぐに快感が高まり絶頂に至る、という男性の射精のメカニズムと異なります。
挿入されて徐々に快感が高まり、膣がある程度の時間、亀頭で刺激を与え続けられることで気持ちよさが高まっていきます。
そのため、男性側が早漏で挿入されて間もなくで射精すると、「ちょっと気持ちよくなってきたかな?」と女性が感じる頃に男性は果ててしまうことになります。
気持ちいいかも…というところで止められると、男性としてはストレスですよね。
男性は射精後すぐに勃起する、挿入できるという状態になりにくいため、回復までに一定の時間を要します。
その間女性側は待つこととなり、テンションは下がっていくこととなります。
また、女性の性の快感はメンタルと密接に結びついているため、次に男性が回復して挿入が可能となるころには、すっかり冷めてしまっていることになります。
女性が望む時間まで耐えることができると、女性側の満足度が上がり「性行為の評価」が上がります。
レスにより離婚に繋がることも
早漏で女性は満足できない、男性は自信を喪失する・・・。
そうなると男女ともに性行為を避ける、遠ざけるようになり、いわゆるレスの状態となります。
交際や夫婦関係において性行為がすべてではありませんが、やはり円満な関係を続けるには大事な要素だと考えます。
一度レスに陥ると、ふたたび正常な性行為を継続することは不可能になります。
レスが原因で離婚。交際が終了する。ということは夫婦やカップルの間でも多々見られるケースです。
重度な早漏状態は夫婦間、カップル間にも影響するため、解決策を考える必要があると思います。
早漏の改善方法
ここまで早漏の定義と、早漏によって起こる問題点を挙げてまいりました。
早漏からレスになり、離婚に至るケースを考えると、円満な夫婦関係のためにも早漏の原因と解決法を考える必要があります。
つづいて、早漏はなぜ起きるのか?どうすれば解決するのか?を解説します。
敏感性早漏の改善方法
早漏の原因としてもっとも多いのは、「敏感性早漏(びんかんせいそうろう)」です。
ペニスが敏感であるために、射精がコントロールできない状態をいいます。
亀頭のカリ首が感じやすい、亀頭の裏すじ付近(小帯側:しょうたいがわ)が敏感、サオ(陰茎全体)が刺激に耐えられない、勃起しても包皮が揺れて刺激になる、など感じやすい部位は個人差があります。
多くは包茎手術によって亀頭が露出し、余分な皮の動きがなくなると改善が期待できます。
常に亀頭が露出することで刺激に強くなり、コントロールしやすくなります。
また、亀頭のカリ首が弱い場合(敏感な場合)は、カリ首に素材を注入して硬くし、外の刺激に耐えやすくします。
裏すじ(小帯部分)が敏感な場合は、裏すじを除去する方法もあります。
衰弱性早漏の改善方法
年齢とともに男性ホルモン(テストステロン)が低下することで、射精をコントロールする筋力が低下・衰弱します。
射精を我慢して踏ん張ることができず、快感が高まると間もなく射精してしまいます。
これを「衰弱性早漏」と呼びます。
男性ホルモンが低下する30代後半あたりから出る症状で、「加齢性早漏」ともいえます。
加齢によるうつ症状も加わり、衰弱性早漏が長く続くと回復が難しくなるケースもあります。
注射や薬でテストステロンの補充を行う方法で、射精のコントロールを可能にする方法があります。
テストステロンの補充療法は一定の条件がありますが、早期に相談、改善のための施策を行うことが必要です。
心因性早漏の改善方法
過去に早漏だった事象がトラウマとなり、早漏を繰り返す状態を「心因性早漏」といいます。
- 「今回もすぐに射精してしまうのではないか」
- 「自分は早漏ではないか」
- 「自分との性行為に女性が満足できず、別れを告げられるのではないか」
上記の早漏が要因でネガティブなことを考え続け、早漏が常態化することがあります。
性行為を避けるようになるだけでなく、女性との交際を避ける、女性とかかわることも避けるケースもあります。
長期間悩むことで、EDの症状がみられることも少なくありません。
- バイアグラやレビトラ、シアリスなどのED薬によって勃起を改善させて自信を持たせる
- 内服薬(プリリジー)によって興奮を抑えることで射精の時間をコントロールする
解決策としては、上記の方法で改善が期待できます。
早漏の基準に当てはまり、悩んでいる方はネオ形成外科へご相談を
ここまで、医学的見解に基づいた早漏の定義、早漏による問題点、治療を主とした対応策について述べました。
早漏とはどのような状態を呼ぶのか?をご理解いただけたと思います。多くの患者様に対応して思うことは、「早漏で長期間悩むと、さまざまな弊害の要因となる症状である」ということです。
男性は早漏によって自信を喪失すると、性行為はおろか女性との接点も避ける傾向にあります。
女性側も悩む要因となり、婚姻関係や交際にも大きく影響します。
また、早漏は「自分自身で改善すること」が難しい症状です。
私たち専門医にご相談いただければ、症状にあわせた効果的な治療をご提案できます。
治療を施すことで早漏が改善し、自信を回復された男性は多くおられます。
「早漏と口にするのは恥ずかしい」と思う人は多いですが、踏み出さなければ解決しません。勇気を持ってご相談いただければ、全力でお応えします。
この機会にぜひ無料相談をお待ちしております。