「包茎手術とはどんな手術?手術名は知っているが、実際どんな手術なのか分からない」
包茎でお悩みの方であれば、一度は包茎手術を検討したことがある方も多いのではないでしょうか?
男性特有の悩みを解決する手段として包茎手術がありますが、まずは手術について自分自身が詳しくなることが大切です。
本記事では、写真や動画などを使いながら、包茎手術とはどんな流れで進めるのか、また適した年齢や注意点について解説していきます。
5分程度で読める記事ですので、包茎手術を検討中の方はぜひ最後までご覧ください。
包茎手術の費用に関しては、以下の記事を参考にしていただけますと幸いです。
【参考記事】:包茎(ほうけい)手術の費用相場は?保険適用には隠れたリスクも…
包茎手術とは?わかりやすく簡潔に解説
包茎手術とは、具体的にどのような手術でしょうか?
簡潔に説明するなら、「平常時に亀頭の一部または全部を覆う包皮を、勃起時の長さで足りなくならないように配慮して切除し縫合する手術」となります。
単に余った包皮を切って縫うのではなく、勃起した時に皮が足らなくならないように、そして普段は余りすぎず常に亀頭を露出した状態にすることが満足度の高い包茎手術であると考えます。
包茎手術に適した年齢とは
包茎手術に適した年齢について考えてみましょう。
- 子どものうちは受けられない?
- 何歳までに受けなければならないのか?
- 何歳が適齢期か?
上記について解説します。
早い時期に「包茎」と判断する必要はない
仮性包茎の人へ「真性包茎でむけなかったことはありますか?」という質問をすると、ほとんどの人が「自分は生まれつき仮性包茎で、むけなかったことはない」と答えます。
実はこれは間違いで、男性は生まれたときは「みんな横並びに真性包茎」なのです。
赤ちゃんのときは包皮の出口がきつく、包皮の内側と亀頭が一体化しているいわゆる「癒着(ゆちゃく)」の状態です。
体の成長とともに亀頭や陰茎も大きくなり、亀頭の成長に合わせて包皮の出口が広がって尿道口(おしっこが出る口)が見えるようになります。
亀頭が大きくなるにつれて亀頭と包皮の内側がはがれていき、やがて亀頭は独立した丸みを帯びた形として外に出てきます。
この時点でもまだ包皮の量が多く、皮がむけて亀頭がしっかりと出せる状態となっていても、包茎の状態(仮性包茎または軽いカントン包茎)は維持されます。
つまり、成長過程の幼少期や子どものときは、包皮の先端の締め付けが強くむけにくい、場合により亀頭がくっついている状態だとしても、ペニスの成長とともに改善していく可能性があります。
お子さんが小さいうちは「包茎であることは当たり前」と考え、幼少期のうちに包茎手術を検討する必要はありません。
入浴時にむく練習を繰り返し、見えている範囲の亀頭を洗って清潔を保持するようにしてください。
※かぶったままで洗わずにいると炎症を起こし、ふたたび癒着を起こすことがあるためです。
手術に適した年齢は18歳以上
亀頭や陰茎の成長は、ほとんどの場合18~20歳前後で終了します。
仮性・カントン・真性にかかわらず18歳前後で包茎の場合、その後に包茎が自然に治る可能性はほぼないと言えます。
体の成長がほぼ終わっているのにペニスだけが成長する(陰茎が伸びて皮が後ろに下がり亀頭が露出する、亀頭が大きくなって皮がかぶらなくなる)、ということは考えにくいためです。
18歳で包茎であればその後に治ることはないため、手術を検討・決意してもよい年齢だと思います。
中学生から高校生の年齢でも包茎手術を受けていただけますが、「体育や部活動があること」「まだペニスの成長が見込めること」を考えると18歳くらいまで待ってもよいでしょう。
高齢になっても手術は可能
「包茎手術を受けるにあたり、年齢制限はあるか?」というご質問を多くいただきます。
答えは「NO」で、年齢の制限なく70~80歳代の人もお受けいただけます。
実際に私が開設するネオ形成外科川口へ来られる包茎手術の患者様のうち、30%は60~80歳代の人です。中には90歳代の人もいらっしゃいます。
また、下記のように誤解される方もいますが、高齢の方でも若い人と変わらない経過で治っていきます(例外的に糖尿病などの持病がある場合、経過が長引くことがあります)。
- 高齢になると切った傷が治らないのではないか
- 勃起や排尿に影響が出やすいのではないか
むしろ高齢男性の場合は「介護・入院」を想定し、周囲にお世話を受けるときのペニスの見た目、入浴ができない際の衛生面などの理由から、切実な想いで包茎手術をお受けになります。
包茎手術の様子(流れ)を写真&動画付きで解説【5ステップ】
続いて、ここからは包茎手術の進め方を、写真と動画と共に解説していきます。
- ペニスのデザイン
- 麻酔注射
- 包皮を切除
- 高周波メスによる止血(しけつ)
- 縫い合わせる
当院でも、完全に同じ流れで包茎手術を行っております。
包茎手術についてご質問などあれば、お気軽にメールでご相談ください。
それでは、1つずつ見ていきましょう。
ステップ①ペニスのデザイン
包茎手術が成功するか否かは、切除する皮の位置と量を決める「デザイン」に懸かっていると言えるでしょう。
- 「包茎手術を受けて勃起時に皮が不足して伸びなくなったら困る(皮の不足)」
- 「せっかく包茎手術を受けたのに包茎のままでは困る(皮の余剰)」
多くの人が、上記の心配から包茎手術を受けることを躊躇しているため、担当する私たち専門医にとって「取り除く皮のデザイン」非常に大事な工程です。
手術時にペニスの根元を指で押さえ、亀頭を引っ張ると陰茎が伸びます。この長さが、最大に勃起した長さとなります。
さらに、包皮を引っ張ることで亀頭に覆いかぶさる余分な皮の量の予測が可能です。
手術後の見た目を考え、亀頭の裏側にある小帯(しょうたい:裏すじのこと)の形も考慮したデザインが大切です。
ペンで印をつけて切除する位置を確定するというのがデザインの工程となります。
経験が浅いとこのデザインが非常に難しく、手術時間の6割近い時間をデザインに要することがあります。
そのため、正確なデザインには豊富な手術症例が必要と考えており、皆さんが包茎手術を受ける場合、手術経験・症例数を開示している医師に依頼することをおすすめします。
ステップ②麻酔注射
包茎手術はメスで皮を切除するため(字面が痛いですね!)、麻酔を使い患部を無痛状態にしてから手術を開始します。
基本は患部となるペニス全体に注射で麻酔をかける「局所麻酔」、局所麻酔の注射が怖い人にはマスクで麻酔を嗅いで居眠り中に手術を行う「無痛麻酔」があります。
「ペニスに注射するなんて、想像だけで怖くて心配!」と不安がる人も多いですが、注射による局所麻酔の痛みは本当に一瞬で、たとえるなら「つめ先で包皮を数か所つねる感覚」とお考えください。
麻酔が効いた箇所にさらに麻酔の注射をする、という手順で行います。
麻酔が効くと感覚がないため、その箇所に注射を刺しても痛みはもちろん触れられている感覚もほぼありません。
想像よりもペニスの局所麻酔はつらくありませんが、心配であれば無痛麻酔で対応しますのでお伝えください。
なお、麻酔が効いたままで感覚が戻らないということはありませんのでご安心ください。
ステップ③包皮を切除
麻酔が十分に効いたことを確認(包皮をつねるなどし、包皮の感覚があるか確認)し、効いていれば包皮の切除を開始します。
デザインに沿い、メスを使って切除します。
一定の深さにメスを入れ、少しづつ切り進めていきます。
患者様からよくいただく質問に、「勃起や性感の神経を傷つけることはありませんか?」「尿道を切る危険はありますか?」というものがあります。
包茎手術はあくまで皮の表面を浅く切除する手術で、大事な神経や尿道は非常に深い位置を通っているため、包茎手術で触れることはありません。ペニスを切り落とすくらいの深さまで切らない限り、機能的な障害などありえません。
しかし、男性にとって「急所であるペニスにメスを入れることで機能に影響するのでは…」とご心配になる気持ちはよくわかります。
手の甲を浅く切ってしまい傷口を縫ったとしても、手が動かない、指の感覚がなくなる、汗をかかなくなる、ということはありませんよね。
それと同じように、包茎手術によって感覚、勃起、排尿に影響することはありません。
ステップ④高周波メスによる止血(しけつ)
包皮の内側、海綿体の表面には多くの欠陥が通っています。
包茎手術は皮の表面を切除するため、血管に触れ出血します。
※どんなに経験のある名医でも、出血させずに手術を行うことはできません
出血している箇所を確認し、高周波メス(電気メス)によって焼灼し切れた血管をふさぎます。これを「止血(しけつ)」といいます。
時間をかけて出血箇所を確認し、丁寧に止血していきます。
すべての箇所を止血しても手術後もジワジワと出血しますが、やがて止まりますので心配いりません。
できるだけ手術後の出血をおさえるため、陰茎(サオ)全体を包帯で圧迫します。
包帯に血液がにじんで心配する人もいますが、指やひざの擦り傷や切り傷と同様にしばらくすると止まります。
ステップ⑤縫い合わせる(縫合)
切り離された皮同士を糸で縫い合わせます。
皮を切除する前に行ったデザインの際に、どの位置を縫い合わせるかあらかじめペンで印をつけています。
そのため縫い合わせる皮同士がずれて、ペニスがねじれるなどの心配はありません。
できる限り傷が盛り上がらないよう、「美容外科的縫合」で行います。
細かく小さく縫うことによって傷がふくらみにくい、皮のしわの一部のように見える仕上がりとなります。
包茎手術の後に注意するべきこと
包茎手術後は、「亀頭の真下の切り傷に糸が付いた状態」となります。
ペニスの傷だから不安になるかもしれませんが、指や足など他の箇所の縫った傷の経過と同じようにお考えください。
ただペニスは勃起で伸び縮みする、血管が多い箇所のため、以下のような注意事項があります。
入浴・シャワー
シャワーは当日より可能です。
ただし3日間は患部を濡らさないよう下着などを履いて浴びるようにし、患部を濡らすのは4日目からとなります。
4日目からは患部もボディソープで洗い、清潔を心がけてください。
湯船につかる入浴は、2週間お控えください。
トイレ
排尿は手術直後から行えます。
ただ、包帯で圧迫されているため尿がまっすぐ飛ばずに散ることがあります。
ホースの先を握って水を出した状態、と言うとわかりやすいと思います。
トイレや下着を汚さないように、排尿も包帯が巻かれた期間は洋式のトイレで座ってなさることをおすすめします。
自慰行為・性行為(セックス、マスターベーション)
性行為は、術後1ヶ月間禁止となります。
朝の勃起や生理現象による勃起は問題ありませんが、一時的につっぱる感覚があります。
勃起時につっぱる期間の目安は20〜1ヶ月〜2ヶ月ですが、勃起の頻度により3〜4ヶ月ほどかかることがあります。
皮のつっぱる感覚は必ずなじみますので、ご安心ください。
仕事・スポーツ・運動
お仕事は当日より可能ですが、患部をぶつけないようにお過ごしください。
スポーツは内容によりますが、軽めのトレーニングは5~7日後から、激しいスポーツは内容により7~14日前後はお控えください。
水泳や海水浴は、約2週間お控えください。
食べ物、飲酒
食べる物の内容に制限はありません(血糖値が高めの方は、2週間程度は食事にお気を付けください)。
飲酒は血流がよくなり腫れる可能性が高まるため、7日間お控えください。
包茎手術の成功率とは?満足度調査からわかる実態
当院では開院以来、包茎手術をお受けになった患者様へランダムに術後の満足度調査を行っております。
傷あとをはじめとした術後のペニスの見た目、勃起の具合など、包茎手術後の総合的な仕上がりにおいて95%という非常に高い満足度をいただいております。
むくみや傷の硬さなど、経過段階で様子を見ていただく人もいらっしゃるため、残念ながら100%ではありませんでした。
包茎手術は勃起や感覚に影響なく安全に行えているか、見た目はどうか、経過や痛みはどうだったか、という点が大事なポイントです。
- 取り除く皮が正確にデザインできているか
- 手術の工程は安全に遂行されているか
上記2つも、手術を受けるクリニックや医師を選ぶうえで重要な点となります。
ネオ形成外科は私柴田と東京院院長の山本が必ず担当しておりますが、経験年数が長く豊富な治療症例のある医師が担当すれば満足度の高い手術を受けられると考えております。
『担当医の氏名、経歴、経験年数や症例数、顔写真』が掲載されており、診察から手術までその医師が間違いなく行うと確認が取れるのであれば、安全でよい仕上がりの包茎手術を受けられるでしょう。
まとめ:包茎でお悩みならネオ形成外科へご相談を
包茎手術は男性にとって大事なペニスの包皮を切って縫合する、という手術のため「考えただけで怖い」と躊躇する人も多くおられます。
- 「どんなことをする手術か謎」
- 「勃起しなくなるのは不安」
- 「感覚がなくなる、鈍くなってはセックスが楽しめなくて困る」
- 「出血が止まらなくなったらどうしよう」
- 「尿がでなくならないか心配」
など、包茎手術への恐怖、心配と不安は尽きないと思います。
今回はそういった人に向けて、できる限り丁寧に包茎手術と注意事項について解説しました。手術を検討しているけど決心できないという人にとって、包茎手術への誤解が少しでも解けて前向きに考えていただければ幸いです。
私が開設するネオ形成外科は、「フェア(正しく公正に)に包茎手術の情報を開示し、フェアな価格で安全で満足度の高い手術を提供する」をモットーに運営しております。
当院の包茎手術は、私柴田と東京院院長の山本が診察から手術まですべて担当します。
満足できる包茎手術を受けるには、経験ある医師に担当してもらうことがもっとも大切です。ぜひ私たちネオ形成外科にお任せください。